素敵な読者の皆さん

2013年5月22日水曜日

立候補者「無し」のイラン大統領選挙で投票率と集計結果が発表された?!

イランの政治はますます、ハメネイ最高指導者の一人だけの独裁に近づいた。今までなら、「君主論」に基づいて、裏から全部を仕切っていながらにして、表向きは皆ががんばっておるから、イスラム共和国は安泰だとでも言えた。
しかし、第11回大統領選挙の立候補者で彼を最高指導者にまで上らせたラフサンジャニの「立候補資格無し」という印でハメネイの一人劇が強まった。ラフサンジャニに立候補資格がないというのはイスラム体制を否定し、自らを否定するのと同じだ。ラフサンジャニが任務した1979年イスラム革命以降の経歴は他にいない。全国の地方都市にまで支部のある私立大学の設立など、数え切れない仕事をしている。
①「革命委員会のメンバー」からはじまり、
②憲法成立まで。
③国民議会の議長、
④イラン・イラク戦争でのホメイニ最高指導者代理の総司令官、
⑤ホメイニ死去後の最高指導者選出、
⑥1989年から97年までの二期で大統領、
指導者選出専門家会議の議長
⑧現在も公益判別会議長
まあ、書ききれないけど、このブログの2年半の間だけでもラフサンジャニの名前を検索するとたくさんでるけど、その中で選ぶとなら

ハメネイ氏はエジプト国民になにを?神学者らは?

そして、今回の選挙に関連して書いたのは
ともっとも重要なのは最後に書いた
ラフサンジャニも含め、(名前負けしている)護憲評議会の12人の(ハメネイによって選ばれた12人)の出馬が認められなかったことは、イランも含め世界で大きなニュースとなった。とにかく選挙でない状況がつくられた。落選した人のほうがニュースになっているけど、認められた人は?この8人だ。

この人たちって、誰よ?左上のジャリリは核問題交渉担当であって、実務経験が無くて、せいぜい外務省の次官レベルだ。博士号をもっている、聞いて笑わないでくださいな。「マホメド預言者の外交政策」だって!それを大学で教えてもいたそうだって!すごいでしょう?!ここまで無名で無所属だと、逆にハメネイの話をちゃんと聞いて、いろいろ実現するだろうから、次期大統領になることは有力だ!8年前のアフマディネジャドが当選して、しばらくはハメネイのことばにハイハイと返事してように。後に反ハメネイになったかのようになったけどね。

右上はベラヤティで、元外務大臣で、現職はハメネイの国際問題顧問。その隣はハッダーデ・アーデル元国民儀外長。しかし、このアーデルの娘はハメネイの息子と結婚しているのはミソだよね。

表向き、素晴らしい「共和制にふさわしい大統領選挙」とする予定だろうけど、候補者らはなにを基準に選ばれたのか?今後のことを予想しようか?!
まずは短期的なこと:
6月14日金曜日の投票日当日、イラン国営テレビの中継は「数多くの人が投票へ向っている!」と報じる。
6月15日-16日 投票率が70%であって、ジャリリが大統領になる。
8月ころ、イランの核開発は一段とする。
2013年秋ころ。イランと米国の国交が回復する

いいシナリオでしょう?!この劇を見にきませんか?

とにかく、国民無しだけど、インフレ率が正式発表で35%でありながら、50%以上ともいう専門家もいる中、「米騒動」が起きる可能性があるイランでは、今のところ国民無しの劇だ。その先はどうなるのかは?・・・・

ラフサンジャニ落選は、前にも書いたように「本当は社会運動の恐れで大統領候補者らを落選させられる可能性」に基づくものだった。
この落選に賛成の声は内政部からもまったくと言っていいほどでていない。宗教界もバーザール商人らなども。おぼれそうなハメネイ船に乗りたくないからだろう。それに護憲評議会の発表の前から、首都のテヘラン市内は治安部隊であふれているとの報道。それにインターネットが死ぬほど遅く、国内からの情報は遮断されているほどだ。人々の意見交換の場であるインターネットを遮断しているようだ。日本だったら、12メガのスピードは当たり前だけど、普通であっても128キロ。つまり1000分の一ほどのスピード。それが、死ぬほど遅いというのはご想像に任せる。
投票率は70%の大統領選挙劇のチケットを買いませんか?