素敵な読者の皆さん

2011年10月31日月曜日

女性の自己研究

写真家のNazee Abbasi さんは「自己研究」と称して、ヒジャーブをかぶる自分とそうでない自分を写真にしている。いくつもの写真があるので、上の写真をクリックすれば本人のサイト上で見られる。礼拝中でチャドルをかぶる彼女とそうでない彼女。
イラン国内でないあるのは確実だが、上の写真は路上でジョギングする彼女と、イランで外路地でいるべき格好だ。面白い試みだ。自分も日本ではかぶらないけれど、かぶるべきイランにいると、変なかんじだ。よくあらわしている。

続けてヒジャーブ関係だが、男性の人は上の写真をみるとヒジャーブをかぶっているほうに興奮する?

ヒジャーブ(イスラム教女性のスカーフ)は性的興奮をかきあげると!

ヒジャーブ(イスラム教女性のスカーフ)は性的興奮をかきあげると!

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またまたMana Neyestaniさんのすばらしい風刺画をみつけた。
イランの革命防衛隊関連通信社であるRaja Newsでこのような記事が出ていた。
「イスラム教において、女性のヒジャーブ(スカーフなどで体を隠すこと。ペルシア語でヘジャーブ)は性的な興奮をかきあげるため定められている」と!
これを皮肉って、Manaさんの風刺画の文字を訳すと:
治安関係の怖そうな男に向って、おばあさんは「あなたのそのばかやろうな妄想!

笑いがとまらない!最高!

Manaさんの風刺画を通して紹介したイラン情勢は:
情報大臣辞任劇を風刺画で
親の埋葬式で殺される娘
環境問題に関する議論はネットを埋め尽くしている

今週水曜日、2日の朝10時5分から文化放送に出演します

今週水、11月2日、朝10時から文化放送、デイトラインに出演します。
1.トルコ東部の地震で再度あらわになった現地住民のクルド人らへの差別、そして、自国を追われて欧州への移民申請を出そうとするイラン人やアフガン人らの問題。
2.リビアやチュニジアの現在の状況と将来の可能性。
3.カダフィ後のシリアなども


ご感想をコメントに書いてくだされば幸いです。

2011年10月24日月曜日

テュニジアとリビアの違う日々

北アフリカではじめて社会運動が政権崩壊を招いたチュニジアではじめて選挙は行われた。憲法を成立するための第一歩の選挙だった。80%ともなる投票率だったそうだ。熱気が伝わってくる。政党らからの立候補者の半分は女性でなければならいとか。

しかし、リビア~。カダフィの殺害方法はわからないままだが、「自由リビアを宣言した」反対グループ長は続けて、気になる発言をした。イランの1979年を思い出させることが多い中での演説だった。

「一夫一妻という法律は廃止される。利子をだす銀行はなくなる。すべてはイスラム法に基づくことになる」

カダフィの新派だったとかで武装した人たちが他の人を殺したり、財産を取り上げたりすることは、イランのイスラム革命に近いものだった。
イランの近代史を誰かが教えてあげてちょうだい。革命から32年たった今のイランでは、人々の不満がどれほど溜まったのか。
いい方向に向っているように見えるチュニジアとそうでないようなリビア・・・

2011年10月22日土曜日

リビア・ネズミの次にシリアの黴菌の番だ!

リビアのカダフィが殺されてとのニュースが出てから、中東各国でその余波が出ている。
毎週金曜日にデモを行っているシリアは昨日、10月21日も市民がデモに出た。
外国メディアは入れない中、シリア人らは携帯のカメラでその様子を撮影する。記録された日付がわかるように、西暦での日付と曜日を紙に書いて最初にカメラの前に見せる。

上のビデオは昨日撮影された。メッセージもアラビア語で書かれている。
リビアでのネズミの次に、シリアの黴菌の番だ! と。
水道管か、細いトンネルのようなところに隠れていたカダフィをネズミとよび、シリアのアサド大統領(??選挙もなく選ばれた独裁者)を黴菌とよんでいる。

ペルシア語のサイトらでも人権を守らないイランの独裁体制を倒せる日が近いと書く人たちが多い。

2011年10月20日木曜日

イスラム共和国の同盟国シリアで逮捕された人たちが拝むのはアサドの写真

独裁国シリアで逮捕された人々に「アサド大統領の写真に拝むように」と命じられるそうだ。形のないアラーの神以外で拝んではいけないイスラム教だが、同盟国のイラン・イスラム共和国は何もコメントしない!ご参考に書いた矛盾する外交対策をとるイランとアメリカ合衆国

拝んでもいいと許したシリアの宗教学者。なにせ、シーア・オンラインに乗っている。同じシーア派のイランはどうするの?

カダフィの殺害か拘束は地域に大きな影響を

ペルシア語の投稿サイトBalatarinはまたネット攻撃を受けているようだ。遠く離れていても、中東であるイランでも人々の間に「独裁者の死を歓迎する!」というムードが広まっている。フェイスブックなどでそうした投稿をみる。
しかし、国民のこうした歓迎を歓迎しないのは、イラン体制の人たち!だから、投稿サイトにネット攻撃かけていて、つながらない。
以前テヘランで高速道路の脇に抗議の意味で知らない人がつるした「独裁者よ。終わりに挨拶して」を再度思い出す。(映像もその投稿につけた)
シリアの人々も活気付くだろう。
いい響きだ。「独裁者よ、終わりに挨拶して!」

矛盾する外交対策をとるイランとアメリカ合衆国

すばらしい学者,コロンビア大学のHamid Dabbashi教授のインタビューをBBCペルシア語放送でみた。
ペルシアご理解者用だがぜひこちらをご覧ください。
http://www.bbc.co.uk/persian/tvandradio/2011/10/111004_hardtalk_hamid_dabashi.shtml インタビュ内容は記録されていて、読めます。
イランでの社会運動である「緑の運動」に関する分析は本当にすばらしい。絶賛されるべき分析だ!

その一部で、いかにイラン体制は反たいの対策をとっているのかを話される。バーレーンで市民が殺されることを非難するが、シリア政府を非難するところか、支援までしている。同じように米国だ。リビアに人権をまもるために空爆するが、米国の同盟国であるバーレーンに注意すらしない。サウジアラビアもまったく同じように矛盾したことばかりを進めている。
いつか会いたい学者だ。
日本語にもDabashi先生の本が訳されているが、英語でも多数。ダバシ先生のいかなる分析もお勧めします。(読む前にかよ?!)

2011年10月17日月曜日

イランの現状を描き出した風刺画

イランの最高指導者、ハメネイはケルマンシャー市を尋ねている。関連で:「ハメネイのいないテヘランで地震が起きる??」
それを歓迎するかのような風刺画は描かれ、市民に配られたという。上の風刺画で黒い節で、囲まれているものだ。ハメネイの顔以外はすべて風刺画だ。
この風刺画を描き直したMana Neyestaniさんのものは「もう少し大きながくを」。描かれているように、がくの外に人たちがいる。説明すると:
左は上から:
刑務所に入れられている女性(政治活動を理由にか?)
背中に鞭打ちを受ける男(アフマディネジャドを非難する話をした人か?)
殺された大学生(ピースをしているのは緑の運動のシンボル)
真ん中:
経済と書かれた便器の上に座っている (イラン史上最大の不正とされる腐敗。関連でイランと中東の桁の違いすぎるお金
右は上から:
包丁で暴力を振るう人
死刑にされた人
核開発で遊ぶ男
下のおじいさんはペルシア語で「真実を理解するため、ふちをもっと大きくすべきだったのよな」という。

Mana Neyestaniさんの作品を幾度もこのブログで紹介している。本当にいい芸術家だ。その一つは:  親の埋葬式で殺される娘

2011年10月14日金曜日

女性の声で禁じられている礼拝の呼びかけアザーンを歌った女性歌手

以前この投稿で紹介した女性歌手のMarizyeさんの死去から一年となった。
「アラブの春」のイラン到来が遅い理由とも。武装攻撃するグループに肩入れしたイラン女性歌手人生から
イスラム教では一日に5回の礼拝を行うが、その礼拝を呼びかけるのはアザーンという。街中に聞こえるようなアザーンを女性が行ってはならない。女性の歌声はセクシーだとの理由だ。誘惑されるのは男というのは、人口の半分なのに。残りの半分は男の声で誘惑されないとでも言うのか?
このアザーンを歌った歌手はMarziyehさんだった。彼女の挑戦的な勇気に感動します。

2011年10月13日木曜日

米国国内でもイランが企んだとされるテロが疑われている

有名なザ・アトランティック誌の記事を紹介。彼らも米国司法省が発表したイラン革命防衛隊が企んだサウジ大使の暗殺を疑問の目でみている。こちらに
http://www.theatlantic.com/international/archive/2011/10/iran-containment-policy-cast-in-doubt/246539/
昨日、自分が書いたものは
なぜイランは米国でサウジ大使の暗殺を狙うのか?

「ハメネイのいないテヘランで地震が起きる??」

イランの最高書道者、ハメネイはケルマンシャー市を訪問している。その訪問日程関連のサイトができている。
そのサイトに載っているコメントは「ハメネイのいないテヘランで地震が起きるかも。心配だ」
どうがんばっても神聖なものにならないのに、彼を褒めるコメントはどこにでもある。イスラム教までを馬鹿にしているイスラム教共和国。
日本で地震が来る理由は?聖人がいないから?ばかばかしくてやってられないわ。
以前書いたものは:

「神聖」か、「笑い話」か?

2011年10月12日水曜日

なぜイランは米国でサウジ大使の暗殺を狙うのか?

今朝早くから米国発のイラン関連のニュースがでた。
米司法省は11日、駐米サウジアラビア大使の暗殺計画に関与したとされるイラン人の男など2人を訴追したと発表したものだ。
これが正しいかどうか、情報の詳細が不明のままではなにも言えない。しかし、研究者としてまず疑うのは「なぜイラン体制は米国内でテロを行うことにしないといけないのか?」だ。「他にいくらでもテロを行う国があるのではないのか?」。
もし、自分がイラン体制の人間であって、(そうではないけどさ!)イランのライバルでもあるサウジに打撃を与える方法は他にいくらでも想像つくはずだ。なぜ一番警戒が強い米国内でやることを企むのか?
シリア政府を非難しているサウジをシリア同盟国のイランもよく思わないのもわかっているけど、米国内ではなぜ?米国とイラン仲が非常に悪いのもわかっているけどさ。

2011年10月6日木曜日

BBCペルシア語記者らの家族にイラン国内で圧力がかかっている

このブログにも2週前に書いたがBBCペルシア語は最高指導者のハメネイについてはじめてドキュメンタリを放送した。
イランの最高指導者、ハメネイは誰なのか?
それ以降、BBCにいかなる方法で関係している人たちに圧力がかかっている。映画を作って、それがBBCでも放送された監督6人が逮捕された。彼(女)らの作品は世界的に配信されていたものだったのに、それがBBCで放送されただけだったのに。
今度は、BBCペルシア語の記者らの家族に圧力をかけてきた。関連ニュースは
http://www.bbc.co.uk/blogs/theeditors/2011/10/families_of_bbc_staff.html

自分のようにイラン国外にいても、、、、

2011年10月5日水曜日

中東学会長の臼杵陽教授が第23回アジア・太平洋特別賞を受賞された

現在日本中東学会の会長でもある日本女子大学文学部史学臼杵陽教授第23回アジア・太平洋特別賞に選任された。
「大川周明 イスラームと天皇のはざまで」(青土社)の著書が選ばれた。
イスラエルの成り立ちから今に至るまでを分析された「イスラエル」(岩波新書)で、イスラエルは「ユダヤ国家」であっても「国家の宗教はユダヤ教でない」ことを改めて理解した。もともとその地に住んでいたアラブ人(パレスチナ人)も(難民にならなかったパレスチナ人)イスラエル国籍を持っている。呆然としたイスラエルの理解が深まった本だったので、おすすめです。
まだ読んでいないこの本で、大川周明さんを理解しないといけない。ご本人がご著書に関する感想はここで読める。
http://wakame.econ.hit-u.ac.jp/~areastd/okawa/img/shohyo/zicho.pdf
ちなみに、ウィキペディアのペルシア語版にも大川周明が紹介されている。コーランの訳者と紹介されているが、アラビア語にないのは少し驚くけれども・・・
自分も所属している中東学会に関して以前、書いたものは:京都大学(5月22日)日本中東学会でイラン・セッションを設けたので学会発表しま