研究者向けの投稿かもしれないが、二つの論文を紹介したい。
一つは英国にあるIISSの年間レポートだ。(IISS:The International Institute for Strategic Studies英国際戦略研究所)
私の紹介が必要でないほど有名な研究所だが、昨日発表された年間レポートで中東民主化運動はいかに各国に広がっているのかを分析している。自分がまだ読んでいないが、アラブの春はいかにイランに影響を与え、いかにイラン体制がその到来を恐れているのかを書いているようだ。
他は米国YALE大学政治学博士課程にいるイラン人Hassanpourさんの研究の紹介だ。「インターネットがいかに人々を町に繰り出させ、いかにそれをとどめるのか」を分析している。彼は、エジプト革命期にムバラク政権がネットを断絶したときに、それが逆に人々を街に繰り出せた。それまでに「政治活動は俺に関係ない。レディ・ガガがなにを言っているのかは重要だ」といっていた人タフリール広場に限らず、街に出た。そして、それは、ネットに関係のない人々との関係を強めた。
ぜひ彼の論文も読みたい。
日本も含め、大物の研究者らがネットを信用しないのは年齢のこともあるだろう。自分も若いとはいえないが、ネットの分析は今の時代、非常に重要だ。ここで、これを読む方ならご理解されているずだけどさ。自分が「アラブの春」の前に日本語で書いたイランとネットの関係の論文は右の欄でも紹介している:
「われわれは無限大だ」