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2011年8月1日月曜日

なぜイラン体制はシリアのアサド政権を支援するのか

シリアで戦闘車がシリア西北にあるハマー市などを攻撃して市民を虐殺している。昨日7月31日だけで、ハマー市で140人近い人が無残に殺された。
イランのイスラム教体制はシリアの状況を見て見ぬふりをしている。イラン国内で、唯一の国営テレビ局はアサド支援者らのデモを流すだけにとどまっている。自由もない新聞らが、それほど触れられないでいる。
しかし、なぜイランはここまでアサド政権寄りになっているのか。それは、1979年のイラン・イスラム革命直後に始まったイラン・イラク戦争にさかのぼる。イラクのフセインとアサド(父親)はバース党の運営争いをしていた。イラクのフセインの攻撃を受けたイランは、そのイラクと敵対するシリアに近づいた。原油を無料で輸出するとか、値引きして売るとか。イランにとって、シリアはアラブ内で唯一の友国となった。シリアでシーア派の聖廟と称される場所の開発に莫大な金をかけた。そして、その聖廟に多くのイラン人が訪れた。訪れるための航空券の割引などにまとも多くの金が使われた。2004年にその聖廟訪問の団体ツアーと一緒にフィールドワークをした。
これらがあって、イランは1万人を超えるアサド(父)による1982年の虐殺も暗黙した。
今のイランはイスラエル同様にシリアのアサド政権にとどまってほしいものだ。
どれほどの人が殺されようとも。

関連で以前書いたのは
「シリアは平常だ」とイラン国営通信社が報じる
皮肉にもイランとイスラエルはシリアのアサド政権の存続を希望する
勝手に対イスラエル前線となったシリア人の怒り
中東全土は今後どうなるのか
シリアの日本人専門家はなんというかね?!

他も書いているが、隣の検索でシリアなどとお調べくだされば、本部ログ内の投稿がでる